2025年3月14日金曜日

三里塚共有地登記変更カンパの呼びかけ

https://drive.google.com/file/d/1Y9nEb18Fm4c2ZXLTYq8HFbXjkjBrX1Cf/view?usp=sharing
 

                   一般社団法人三里塚大地共有運動の会

 三里塚に心をよせる皆さん。登記変更カンパへの協力を呼びかけます。
 2025年は三里塚大地共有運動の会が三里塚大地共有委員会Ⅱの運動を受け継いで法人化し活動を開始してから7年となります。
 29年3月完成を掲げて暴走する第3滑走路建設をはじめとする成田空港機能強化計画。その一環としての横堀農業研修センター破壊裁判(23年8月提訴)と連動し、共有地強奪につながる所有者不明土地対策立法、共有地相続による共有分散化による買収・取得の危険が高まってきます。
 既に登記義務化法=改定民法・不動産登記法(21年制定)が24年4月から順次施行されてきています。
 さらに相続人が判らない土地について、これまでは買収側が何年もかけて権利者を探していたのが、公共事業に関しては法務局が民間事業者に代わって、わずか数日で調査代行する制度がつくられようとしています(24年12月22日、日本経済新聞)。登記義務化と所有者不明土地対策法制によって、相続・転居の登記変更をしない共有者の権利を取り上げる制度が確立されようとしています。
 これに対して、大地共有運動の会は全国の共有者から会への登記変更、共有地の管理を進め、24年11月までに木の根・東峰の共有者173人分の共有運動の会への登記変更を完了しました。なお、第5回総会で提起した共有運動の会の木の根共有地の持ち分比率を成田空港会社・芝山鉄道会社の持ち分を超える18%以上にする目標に関しては、司法書士の交代があったために遅れていますが、今春達成の見込みです。
 登記変更では、司法書士による法務局への手続代行費用については会が負担することとし、昨年7月までの160人強の登記変更費用(司法書士及び登記の費用、書類取得等)約600万円は、これまで協力いただいた登記変更カンパと会費からで賄いました。
 登記義務化施行に対抗して、共有運動の会では手続を依頼する司法書士を増やし、来年には登記変更について一定のめどをつけたいと考えています。
 手続き中及び希望を受け付けている登記変更に関して、会の現在のストックを差し引いて、250万円が必要となる見込みです。
 既に横堀農業研修センター裁判カンパも含めて協力いただいている方も多いと思いますが、可能でしたら、登記変更カンパに協力をお願いします。
 横堀農業研修センター裁判と第3滑走路反対の闘いに連帯し、三里塚の共有地を守る闘いを進めていきましょう。
 2025年1月

 カンパ送り先 郵便振替口座 00130-6-697201
 口座名 一般社団法人三里塚大地共有運動の会
東京都渋谷区初台1-50-4-103 ℡03-3372-9408

横堀農業研修センター(旧労農合宿所)裁判判決傍聴に集まろう!

https://drive.google.com/file/d/1IPxK7LlPlbRH28z9k8jxHciQxM_Womh4/view?usp=sharing
 

横堀農業研修センター判決
2025年6月16日(月)/千葉地方裁判所 午後1時30分集合(予定)、開廷午後2時/千葉地方裁判所601号法廷


裁判報告集会/閉廷後、千葉県教育会館(裁判所向い)
連絡先:横堀農業研修センター裁判を支える会  
東京都渋谷区初台1-50-4-103 tel:03-3372-9408

 成田国際空港会社は三里塚芝山連合空港反対同盟(柳川秀夫代表世話人)と柳川秀夫さんなど4人の共有者に対して、反対同盟が芝山町横堀に所有する「横堀農業研修センター」(旧・労農合宿所)の建物を「収去」(撤去)し、土地を明け渡させることを目的に千葉地裁に提訴してきました(23年8月2日)。
 25年2月17日、千葉地裁は第5回で裁判を結審。6月16日を判決日に指定してきました。
 成田空港が進める年間発着容量30万回から50万回への機能強化計画での第3滑走路2028年度完成へ、現空港と第3滑走路(C滑走路)をつなぐ誘導路の結節点の位置にあるのが横堀農業研修センターです。
 1977年5月、反対同盟、廃港要求宣言の会、三里塚闘争に連帯する会によって横堀の共有地に建てられた旧労農合宿所=横堀農業研修センターを守り抜くために、横堀農業研修センターを支える「横堀農業研修センター(旧労農合宿所)裁判を支える会」が立ち上げられ、裁判を支えています。
 被告・柳川秀夫さんの裁判証言(24年11月11日証人尋問)は、空港拡張という巨大開発よりも自然を維持するという地球温暖化に直面する現在での空港反対の意義を明らかにするものでした。平野靖識さん(三里塚歴史考証室)の証言(同)は、90年代のシンポ・円卓会議での今後空港建設で「あらゆる強制的手段をとらない」という国・空港公団の約束に、今回の提訴は反することを明らかにしました。
 成田空港会社は裁判で共有地強奪・破壊判決を求めるにとどまらず、確定前の強制執行を認める仮執行を求めています。被告-三里塚の闘いに連帯し、6・16判決傍聴に集まろう。 (2025年2月)

▼横堀農業研修センター裁判報告集会 5月17日(土)午後/文京区民センター

(スローガン)
成田空港はTDL20コの田畑山林をつぶすのか

支える会呼びかけ人 柳川秀夫/鎌田慧/平野靖識/大森武徳/山口幸夫/白川真澄/高見圭司/中川憲一/野島美香/鈴村多賀志/渡邉充春/藤川泰志/根本博/山崎宏
賛同人 旭凡太郎/天野隆/伊藤康也/伊東利一/岩見千丈/大嶋薫/大杉美矢子/太田敏之/大戸良一/大森孝子/大森万蔵/尾形淳/岡野純一/おかのまめ/小川幸子/沖幸典/尾沢孝司/小原吉苗/笠原直子/加藤敬/加藤登/河合成彦/河口卓/菊池薫/北川靖一郎/北沢啓/木根輝雄/木村晋治/桐谷敏弘/久下格/小泉英政/小林葉子/小松義久/金靖郎/斎藤郁夫/斎藤秀紀/佐藤隆/佐藤保/里見格二/佐橋京四郎/重松朋宏/繁山達郎/篠崎勉/芝崎真吾/柴垣顕郎/渋谷けい子/杉原浩司/鈴木宏一/鈴木駿平/須田剛/関原靖郎/大道寺毅/高木久仁子/田島義夫/田中一昭/田中孝征/辻和夫/内藤秀之/直井由美子/中川義裕/中路良一/中村勝己/中村光一/名古屋哲一/西チヱ子/西村隆年/西村光子/林敏秋/はららん/板東正夫/広畑貞昭/福田茂/福田崇/前田道彦/松丸健二/光本一郎/光吉準/宮崎良子/宮下智行/宮部彰/宮本修/三輪喜久治/茂住衛/森本浩文/谷島修一/山田雅美/山近勉/山辺一哉/山本文子/山本将嗣/山脇ひろし/湯沢優子/吉田晃/吉田和雄/脇義重/和田賢二/連帯社/労働運動活動者評議会/労働者共闘+非公表176人 (2025年1月21日現在)

◇研修センター裁判を支える会への賛同 1口1000円
郵便振替口座 00130-6-697201  口座名称 一般社団法人三里塚大地共有運動の会 ※通信欄に「支える会賛同」又は「裁判カンパ」と明記。氏名公表可か不可の記入を。

▼連絡先/東京都渋谷区初台1‐50‐4‐103 一般社団法人三里塚大地共有運動の会 TEL03-3372-9408 

2025年2月27日木曜日

横堀農業研修センター裁判が結審 

 2月17日、第5回裁判傍聴行動

 


2月17日、横堀農業研修センター裁判の第5回裁判傍聴行動が行われた。
この日、裁判所は弁論終了、次回判決を表明した。
17日、横堀農業研修センター裁判を支える会は裁判前に千葉県庁前での街頭宣伝。20人近くでアピールとチラシまきを行った。
千葉地裁の6階廊下では開廷15分前に整理券配布、10分前に傍聴券への引換。
被告側傍聴は46人。被告では柳川秀夫さん、佐藤幸子さんが出廷。
前回(11月11日)後、原告成田空港会社の主張に反論する証拠を、被告側は提出。
この日の裁判では、被告側が提出した最終準備書面を陳述した扱いにする手続きを取った。
空港会社が先週に出してきた準備書面に関しては、本件と直接的関係しない部分が多々あるとして裁判所が「撤回」として、原告の準備書面に反論した被告側の「最終準備書面補充」は留保となった。
次回で判決、判決日程は後ほど連絡ということで終了。


 閉廷後、千葉県教育会館で裁判報告集会。43人が参加。
集会では、この日の裁判について、清井弁護士と司会の辻和夫さんから説明。

被告の柳川さんは「今日は大勢遠くから来てもらって。裁判というのは意味があるのかというのを改めて考えた。いつ判決になるのか。夏前には方向が見えてくるのは間違いない。そこからどうするのか。
私の考えでは、筍の時期はあそこで筍が見たいなというのが願望。今の菱田の現状を見ると、工事がどんどん入っていて、ダンプもどんどん行き交っている。昔の状況の再現で、深く考えることがある。そんな状況の中でできる限りのことを最大限やろうと考えている」

被告の佐藤さんは「私もようやく被告としての自覚が出てきたら、もう終わりかいというのがないわけではない。柳川さんと同じで三里塚には通っているが、多くは筍掘り。三里塚の自然を満喫することを楽しみにしてきた。今展開されつつある景横堀農業研修センター裁判が結審 2月17日、第5回裁判傍聴行動色は本当に見たくない。また繰り返しだ。本当にできることをやるしかない。最後まで一緒に」

続いて、裁判の内容・見通しについての質疑応答。
横堀壁画についての陳述書を出した鈴村多賀志さん。第3滑走工事の現状について辻さんが報告。岡野純一さん、たじまよしおさん、関西の渡邉充春さん、根本博さん、4月13日の横堀花見について中川憲一さんが発言。

空港会社は今回、確定判決前に強制執行ができる仮執行を認めるように求めている。判決に向けて裁判報告集会(日程未定)など現地の取り組みが行われる。


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一般社団法人三里塚大地共有運動の会
東京都渋谷区初台1-50-4-103
TEL03-3372-9408 FAX03-3372-9402
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daichikyoyu@sanrizuka.net

2025年1月20日月曜日

報告:2025反対同盟旗開き

 

 三里塚芝山連合空港反対同盟 (代表世話人・柳川秀夫)は、1月12日、横堀農業研修センターで「2025反対同盟旗開き」を行い37人が参加した。


横堀農業研修センター裁判に勝利しよう

 国土交通省は、成田空港の年間発着枠の上限について現在の30万回から34万回に拡大する方針をぶち上げようとしている。朝日新聞(25・1・11)によれば①2本の滑走路の発着時間帯は変更しない。現在の発着時間帯は(午前6時~午前0時、午前6時~午後11時)。②発着枠は朝と夕方を中心に過密運航を強行するという計画だ。すでに成田国際空港会社は離着陸制限(カーフュー)内運航を掲げ弾力的運用と称してA滑走路が24時から24時30分まで、B滑走路は23時から24時まで引き延ばしてきた。つまり、これからもなしくずし的に離着陸時間延長を狙っている。
 石破政権は、2025年度予算案で成田空港の第3滑走路新設、第2滑走路延伸機能強化などに159億円を計上し、空港会社に対するバックアップだ。
 田村明比古・成田国際空港社長は、成田空港の機能強化を拡大し、無制限の騒音・環境破壊を行っているにもかかわらず、さらに29年3月を目標とする機能強化を「世界の航空需要を確実に取り込み、収益機会を拡大することが重要」「関係者の理解と協力を得て、実現に向けた道筋を明らかにしていく」と宣言している。 この間、空港会社はあせりに満ちた金儲け主義にひた走る姿を前面に押し出している。「成田空港、4月~9月純利益5・3倍」(日経24・11・29)と明らかにしたが、「空港運営事業は30億円の営業損失」「5期連続の赤字」を深刻に認めざるをえなかった。この危機意識は、千葉県も先取りして「成田空港の国際線ネットワークの充実・強化等に関する申入れについて」(24年9月1日)で「アジアの主要空港間の競争は激化しており」、「成田空港のグローバルハブ空港としての地位は低下し、ひいては我が国の国際競争力が損なわれることとなりかねない」という危機意識に現れていた。
 これが空港会社が追い込まれている実態なのだ。このような成田国際空港会社の暴走に対し真っ向から対峙しているのが横堀農業研修センター、横堀鉄塔と案山子亭、木の根ペンションとプールだ。空港会社は、23年8月2日、横堀農業研修センターの建物を撤去し、土地を強奪するために三里塚反対同盟と共有者を千葉地裁に提訴した。
 反対同盟は、この不当な攻撃に対して「横堀農業研修センターの裁判による破壊・土地強奪を許すな!成田第3滑走路反対!」のスローガンを掲げ、裁判闘争を闘っている。さらに横堀農業研修センター裁判を支える会は、「ストップ!温暖化 成田空港は(東京ディズニーランド20コ分!)田畑山林をつぶすのか」と反論し、全国の仲間たちによびかけ、246個人・団体で会を起ち上げ、支援の取り組みを行っている。第5回口頭弁論(2月17日(月)/千葉地裁601号法廷)に向けてあらためて裁判闘争勝利に向けて意志一致した。


柳川さんの発言

 会場内には、壁画運動の作品、たじまよしおさんの絵画なども展示されている。恒例のトン汁と成田野菜弁当が配膳された。
 山崎宏さん(一般社団法人三里塚大地共有運動の会)の司会で旗開きが始まった。
 柳川さんは次のように発言した。
 「空港会社は第3滑走路を作ろうという魂胆のもとでここを取り払おうと裁判になっている。いつ攻防が激しくなるかわからないが間近に迫っている。周辺は工事用道路の建設をはじめている。まだ全部の買収がすんでいるわけではないので動きはまだまだ。横堀は明治の開墾だ。1960年代は、作物は落花生、さと芋、麦などを作っていた」。
 「闘争当初は、家族ぐるみで反対運動を取り組んだ。毎日ドラム缶が鳴った。空港公団が来ればみんなで闘った。昔は米、味噌、たくわんがあれば生きていけた。みんなおカネに執着することはなかった。助け合って生きていたから団結が生まれ、多くの人が空港に反対した。芝山と三里塚の連合で反対同盟を作った。今は便利な社会になって人間関係が薄くなっている。助け合うことがなくなっていった。まだ代執行のころは助け合って頑張れた」。
 「バブルが崩壊し、おカネの価値観によって個人の暮らしのウェイトが重くなっていった。1990年代、政府と話合いをした。ここに空港をもってきたこと、権力を動員し、力で強行したことを国は謝った。憤慨した人達は、おさまった。ただ一方で闘ってきた価値観の追求ができてきた。世の中の在り方について三里塚では課題となった。物質文明に対するもうひとつの持続的な価値観が三里塚の長い闘いの中で明らかになってきた。どのように人間が介在するか。国のやり方に憤慨するだけでは乗り切れない。皆さんがいるので心強い。これからの荒波があるが頑張っていきたい」。


メッセージの紹介

 平野靖識さん(三里塚歴史考証室)のメッセージ
 「モンスター化する成田空港/これ以上の騒音被害・環境破壊を止めよう

 人口減少の問題は成田空港の機能強化でも影を落とします。成田空港は3万5千人の従業者がいるとのことですが、機能強化後にはさらに3万5千人の従業者が必要といわれています。空港会社やエアラインではこの人手をどう確保するかにいまから懸命な努力をしています。小中学生をイベントや職場見学に招いたり、高校の就職担当教員を集めて卒業生に空港の職場を紹介してくれと説明会を開催するなどです。空港会社では雇用の創出を機能強化のプラス効果のように宣伝しますが、逆に地域から見るとそれだけのエッセンシャル・ワーカーが空港に奪われることでマイナスとみるべきです。他地域からの定住移住者が増えれば地域が潤うという宣伝もありますが、それも結局は周辺他地域のエッセンシャルワーカーを奪うことに他なりません。
 正月明けの報道では、10月から成田離発着の枠が現・年30万回から34万回に拡大するとのことです。空港会社が周辺市町村に説明を始めたが特に異論はなく、地元市町村への説明の後4者協議会に報告するとの報道内容です。一番の関係人である騒音直下の住民に対する説明、意見聴取は一顧だにされず、被害当事者住民を無視した非民主的な決定であるといわざるを得ません。
 1990年代前半に行われた成田空港問題シンポジウムと同円卓会議の結論では、成田空港の運営は「共生懇談会」の公正な監視のもと空港のマイナス面を引き受ける住民の声を反映して進めることとしました。この「共生懇談会」はのち共生委員会として1995年から  年まで存在したのですが2011年1月に活動をやめました。それ以後空港の運営・機能強化は何の制約を受けることなく、騒音などの被害住民の負託を受けたわけでない、4者協なる空港拡張推進組織によって非公開・住民排除で進められてきています。


  4者協議会:国、千葉県、空港会社 空港周辺の9市町
 千葉県は昨年末に、物流に加え、航空・宇宙、健康・医療、観光など6分野で農地転用が可能になる開発の「重点促進区域」を策定しました。成田空港はモンスター化して地域をむしばんでいます。
 一見抗いがたく見える機能強化の動きですが、騒音被害住民から夜間飛行差し止めの裁判が起され、本来の議論の第1歩が法廷から始められました。 注目し、応援しましょう。


 モンスター化する成田空港。これ以上の騒音被害・環境破壊を止めましょう。」

 大森武徳さん(一般社団法人三里塚大地共有運動の会/続・木の根物語プロジェクト)のメッセージ
 「三里塚闘争、また木の根についてはSNSやイベントを通じて比較的若年層にも通じるように発信して来ましたが、新しく興味を持つ方、フォロワーになる方が毎月10人ずつくらいのペースで増えております。
 また今年も木の根ペンションにて様々なイベントを企画して行く中で、特に興味を持ってくれている方々に向けて、300インチ程度のスクリーン(3・7m×6・6m)で小川プロダクション映画の上映会と小さなマルシェを組み合わせたイベントを実施したいと考えております。その際、上映中に同時解説出来る方がいらっしゃればと面白いなととも考えております。
 今まで子どもの頃、見聞きして感じた闘争と、今現在に続くこの問題について感じていることをイベント参加者に伝えるスタイルができましたが、折角来てくれた方々にもっと深く知ってもらいたいという気持ちは変わらず持ち続けています。イベントを通じて常に新しい挑戦をしていく。共有地の姿を発信することで、三里塚闘争に興味関心をもつ人々の裾野を広げていくことに貢献出来ればと思います。
 地道ですが木の根や共有地について大切に思う人、理解を持つ人々も増えてきました。かつての数万人の若者が結集した時代にはとても及びませんが、人々が集まることで新しい動き、新しいアイデアに繋がっていく期待を込めても引き続き補修や掃除を継続していきたいと思います。」


連帯アピール

 続いて、連帯アピールが次々と行われた。
 根本博さん(南西諸島への自衛隊配備に反対する大阪の会)は、「宮古島、石垣島、与那国、奄美大島、種子島、馬毛島など仲間たちとともに大阪で自衛隊配備に反対する取り組みを行ってきた。南西諸島への自衛隊配備にとどまらず全国化している。成田空港をつぶすとともに戦争態勢を止めていかなければならない」とアピール。
 渡邊充春さん(関西三里塚闘争に連帯する会、三里塚相談会)は、大阪での三里塚大地共有運動の会の一坪共有地登記移転の取り組み、「2025関西三里塚闘争旗開き&大地共有運動報告会」(1月26日(日)/尼崎中小企業センター/午後2時)を紹介した。
 たじまよしおさん(画家/東京・東久留米)は、この間、製作した絵画・グラフィック作品を持参し展示したことを報告し、今後の闘いの豊富化を語った。
 松本和史さん(田んぼくらぶ)は、「亡くなった横山晋さんは山谷越冬に向けて三里塚の野菜を運んでいた。横山さんの遺志を引継ぎ今回は、柳川さんの野菜を山谷に運び、山谷の仲間たちと交流を深めた」と報告。
 辻和夫さん(一般社団法人三里塚大地共有運動の会事務局)は、①横堀農業研修センター裁判の取り組みと争点 ②成田空港第3滑走路と機能拡張計画について報告した。さらに「空港会社は木の根から横堀にかけて新しいターミナル建設を狙っている。その中に横堀農業研修センター、横堀鉄塔と案山子亭が存在している。空港会社は財政なども含めて自力で進めることができないので『国家プロジェクト』として政府に圧力をかけている。34万回の離発着を言い出しているが、従業員の人手不足と確保、環境破壊、農業破壊など様々な矛盾を抱えているのが実態だ」と述べた。
 繁山達郎事務局長(一般社団法人三里塚大地共有運動の会)は、①一坪共有地登記変更は、木の根と東峰合わせて173人の登記変更が完了した。木の根プールは、17・98%の土地が芝山鉄道会社と空港会社が持っている。もう少しで共有運動の会が18%を超えるところにきた。②登記義務化によって登記しないと権利を失ってしまう。今後も移転登記の取り組みを強めていきたい。登記費用カンパを呼びかけた。
 今年の埼玉植樹祭反対の取り組みをしている仲間は、「天皇制の強化と環境破壊のための植樹祭の本質を許さず、反対の取り組みに参加してください」と呼びかけた。
 杉原浩司さん(武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表)は、「平和運動、パレスチナ連帯の取り組みを行ってきた。若い人達もかなり動いている。だが虐殺を止めることができていない。今年は敵基地攻撃兵器ミサイルが配備される。死の商人国家へと変貌しつつある。三里塚拠点を守っていきたい」と訴えた。
 佐藤幸子さん(横堀農業研修センター裁判被告)は、「かつてここで暮らしていた。空白期間が長いが、この間の栁川さん、平野さんの陳述によって、三里塚59年の闘いがとっても大事だとあらためて認識した。やりたい放題の空港会社を許さず、未来に向けて次の世代に自信をもって故郷を、地球を伝えていきたい」と発言した。
 最後に芝崎真吾さん(連帯社)の団結ガンバローで闘うスクラムを打ち固めた。


1・12東峰現地行動











 旗開き終了後、1・12東峰現地行動(主催:三里塚空港に反対する連絡会 共催:三里塚大地共有運動の会/旧東峰共同出荷跡)が行われた。開拓組合道路から成田空港滑走路に向けて抗議のシュプレヒコールを響かせた。
(Y)


2024年12月31日火曜日

報告=三里塚大地共有運動の会第7回総会

 12月15日、一般社団法人三里塚大地共有運動の会は第7回総会を横堀農業研修センターで開いた。

総会前に横堀農業研修センター破壊裁判の原因である成田機能強化・第3滑走路建設の現状について事務局から報告。

総会は山口幸夫代表理事の開会宣言、議長で議事が進められた。総会は過半数の出席(委任状含む)で成立。

渡邉充春理事から総会議案の報告・提案、中川憲一監事の監査報告が行われた。

途中、平野靖識さん(三里塚物産)から現地報告。

「柳川さんからは『出荷でいけないので、よろしく言ってくれ』『今まで通りがんばっていると伝えてくれ』と伝言された。

三里塚物産は支援として入ってきたが、元反対同盟から土地を譲られて土地所有者になった。三里塚物産の隣の東峰共有地がある。研修センター裁判も自分事と考えて参加していきたい」

議論では、登記変更、今年死去した会員の紹介、南西諸島軍事化に反対する運動の報告などが行われた。

採決で総会議案が全会一致で可決・承認された。
休憩中の理事会では、山口幸夫代表理事が引き続き代表理事に選任された。

山口代表理事は「先日、研究会で石垣島に行ったが、若い自衛官が島内を行き来し、戦争の影がひたひたとある状況。一方で三里塚も原発でも、若い世代とのつながりの芽が出てきている」

総会の最後に大森武徳理事は「木の根も横堀も共有地に若い人が来れば、なぜ残っているのか、歴史を学ぶし、肌で感じる。一握りの若者でも興味を持ってくれたら、三里塚から身近な社会問題に目を向けるきっかけになる。そういう場として細く長く共有地を維持できればと思う」と閉会あいさつ。

終了後、有志で柳川秀夫さん(反対同盟代表世話人)を訪問。

成田空港会社の動き、横堀農業研修センター裁判などについて話した。


続いて多古町に加瀬勉さんを訪問。加瀬さんは参加者にさつまいもをふるまい、農村・空港の現状について話した。



2024年12月12日木曜日

2025年2月17日 (月) 横堀農業研修センター 裁判傍聴に集まろう!

 

横堀農業研修センター裁判傍聴に集まろう!.pdf

2025年 2月17日 (月)
第5回口頭弁論  集合 13時15分
     整理券配布 13時30分
        開廷 13時45分
千葉地方裁判所 601号法廷
裁判報告集会 : 口頭弁論閉廷後 千葉県教育会館 (裁判所向い) 

ストップ! 温暖化
成田空港は東京ディズニーランド20コ分! 
 田畑山林をつぶすのか 

横堀農業研修センター(旧労農合宿所) 裁判を支える会賛同の呼びかけ 

 成田国際空港会社は三里塚芝山連合空港反対同盟 (柳川秀夫代表世話人) と柳川秀夫さんなど4人の共有者に対して、 反対同盟が芝山町横堀に所有する 「横堀農業研修センター」 (旧・労農合宿所) の建物を 「収去」(撤去) し、 土地を明け渡させることを目的に千葉地裁に提訴 (23年8月2日) 裁判が続いています。
 成田空港が進める年間発着容量30万回から50万回への機能強化計画での第3滑走路2028年度完成へ、 現空港と第3滑走路 (C滑走路) をつなぐ誘導路の結節点の位置にあるのが横堀農業研修センターです。
 1977年5月、 反対同盟、 廃港要求宣言の会、 三里塚闘争に連帯する会によって横堀の共有地に建てられた旧労農合宿所 = 横堀農業研修センターを守り抜くために、 横堀農業研修センターを支える 「横堀農業研修センター(旧労農合宿所) 裁判を支える会」 が立ち上げられ、 裁判を支えています。
 柳川秀夫さんの裁判証言 (24年11月11日証人尋問) は、 空港拡張という巨大開発よりも自然を維持するという地球温暖化に直面する現在での空港反対の意義を明らかにするものでした。
 平野靖識さん (三里塚歴史考証室) の証言 (同)は、90年代のシンポ 円卓会議での今後空港建設で 「あらゆる強制的手段をとらない」 という国・空港公団の約束に、 今回の提訴は反することを明らかにしました。
 成田空港会社は研修センターの強奪を狙って早期結審をめざしています。 裁判傍聴に集まろう。 ( 2024年11月) 

支える会呼びかけ人 柳川秀夫/鎌田慧/ 平野靖識/大森武徳/山口幸夫/白川真澄/ 高見圭司/ 中川憲一/野島美香/鈴村多賀志/ 渡邉充春/藤川泰志/根本博/山崎宏
賛同 246個人・団体 

◆研修センター裁判を支える会への賛同 1口 1,000円
郵便振替口座 00130-6-697201 口座名称 一般社団法人三里塚大地共有運動の会 ※通信欄に「支える会賛同」 又は 「裁判カンパ」 と明記。 氏名公表可か不可か記入ください。 

▼連絡先 一般社団法人三里塚大地共有運動の会
          ブログ: https://kyouyu-undou-no-kai.blogspot.com/
東京都渋谷区初台1-50-4-103 TEL 03-3372-9408 メール daichikyoyu@sanrizuka.net 



2024年12月9日月曜日

2025反対同盟旗開き&東峰現地行動

2025反対同盟旗開き&東峰現地行動.pdf 

2025反対同盟旗開き
日時: 1月12日 (日) 正午
場所:横堀農業研修センター
        山武郡芝山町香山新田125-1
参加費:1000円
主催: 三里塚芝山連合空港反対同盟
    代表世話人・柳川秀夫
連絡先: 03-3372-9401 


横堀農業研修センターの裁判による
  破壊・土地強奪を許すな!

1.12 東峰現地行動
主催: 三里塚空港に反対する連絡会
共催: 一般社団法人三里塚大地共有運動の会
連絡先: 東京都渋谷区初台1-50-4-103
Tel 03-3372-9401 Fax 03-3372-9402 



会場への行き方

☆旗開きから参加 : 東成田駅地上 11時集合 迎えの車待機
 9:33→10:42 京成上野 京成本線特急 成田空港行
 10:54→11:00 京成成田 京成東成田線 芝山千代田行→東成田 

☆東峰現地行動から参加 : 東成田駅地上 13時40分集合 迎えの車待機
 12:14→13:18 京成上野 京成本線快速特急 京成成田行
 13:34→13:40 京成成田 京成東成田線 芝山千代田行 東成田
※車に乗る場合は連絡先まで連絡ください。


 

2024年11月27日水曜日

柳川秀夫さん・平野靖識さんが陳述   11月11日 横堀農業研修センター第4回裁判傍聴行動

11月11日、横堀農業研修センター第4回裁判傍聴行動が行われた。この日は柳川秀夫さん(被告)、平野靖識さん(三里塚歴史考証室)の証人尋問が行われた。

裁判前、横堀農業研修センター裁判を支える会は千葉県庁前での街頭宣伝を20人近くで行った。傍聴呼びかけチラシはなくなった。
千葉地裁601号法廷のある6階廊下で15分前に整理券配布、10分前に傍聴券への引換が行われ、被告側の傍聴は40人。
証人尋問で平野靖識さんは、提出している陳述書に沿って陳述。歴史考証室の活動。平野さんの生い立ち(中国遼寧省生まれ)、69年3月に三里塚に来て何をやろうと思ったか。大木よねさんのこと。シンポ・円卓会議で何をやったか。シンポ・円卓の結論は何であったか。2005年の空港会社黒野社長の東峰地区への謝罪とは何か。研修センターを通る誘導路計画が変遷していること。研修センターの土地の強制撤去に緊急性があるのか。
空港会社の弁護士は反対尋問で研修センターの使用状況などについて質問。
横堀農業研修センターはあそこに残らなければならない。乱暴な取り上げ方をしてはならない。どのような場合でも強制的手段をとるべきでないという平野さんの思いが伝わってきた。

柳川さんは被告本人尋問で、陳述書に沿って空港反対闘争、反対同盟、青年行動隊と自身の関わり。一坪共有運動と農業研修センター、有機農法・産直運動への取り組みから見えてきたもの。巨大開発より、天道の下で家族が営々と生活していることが大事と身に染みている。気候変動を抑えるために自然を壊すことは極力抑えていく。1000町歩も空港を拡張するのは大変なことという点について述べた。
一坪共有地はいつ返すのかという空港会社は、土地を奪って空港をつくることしか考えていない。
住んでいる人がいなくなっても何代にもわたって生き続けられるのが大事。敷地内でも緑の場所があってもいいじゃないですかという柳川さんが日頃言っている問いかけに耳を傾けるべきではないか。

閉廷後、千葉県教育会館で裁判報告集会を開催。43人が参加。
柳川さんは「ご苦労様でした。裁判なんかやりたくないけれども、あの場所が裁判でとられようとしているのは事実。来年にも裁判が終わったらどうなるのか。放っておけない」

平野さんは「最近空港会社はシンポ・円卓会議で約束した『空港建設にあらゆる強制的手段はとらない』の『あらゆる手段』に民事裁判は含まれないと主張。裁判所もそれを認めている。『あらゆる』には行政代執行以外も含まれることを今日は強調した」
清井弁護士は「今日の証言で話しきれなかったところは追加の準備書面で出し、反論していく」

元合宿所常駐者で被告の吉澤茂さんは「合宿所を去って25年。ここに来るのが精一杯。複雑な心境で当時の気持ちと現在は乖離があるが、思いだけでやってきた」
元合宿所常駐者で被告の佐藤幸子さんは「毎回裁判では学び直しがある。今回は大木よねさん。今日も学ばせてもらった。柳川さんの土地にかけた思いを久しぶりに聞いた。ここに来ると、ぶれないで原点に立とうぜという励ましをもらう」

壁画の絵を描いたおかのまめさん、関西の渡邉充春さん、中川憲一さん(管制塔被告団)が発言。
次回は2月17日13時45分。千葉地裁601号。
12月15日は三里塚大地共有運動の会総会。1月12日には旗開き(横堀農業研修センター)と東峰現地行動が予定されている。


2024年9月28日土曜日

報告:横堀農業研修センター裁判現地学習会

  9月21日、横堀農業研修センター裁判を支える会、一般社団法人三里塚大地共有運動の会は、横堀農業研修センターで「横堀農業研修センター裁判現地学習会」を行った。
 午前は、「横堀壁画プロジェクト2024」が製作した「横堀風景」壁画の設置作業を取り組んだ。10数人でコンパネに描いた絵を、単管パイプで作った柱に取り付けた。
 「横堀風景」画の正面右に熱田一さん、熱田テルさんがおり、大きなにオニギリを持っている。さらに畑作業、草取りから左端は横堀鉄塔下で空港をにらみつけている「闘う農民像」が描かれている。正面の青い地球は成田空港拡張によって環境破壊にひた走る現在への抗議だ。三里塚大地共有運動の会が掲げた「ストップ!温暖化!成田空港はまだ田畑山林(東京ディズニーランド20コ分!)をつぶすのか」のスローガンを表現しているだろう。

空港会社の主張を批判

 午後は、辻和夫さん(三里塚大地共有運動の会事務局)による「横堀農業研修センター裁判の紹介と解説」というテーマで報告(①横堀農業研修センターとは ②反対同盟と共有者が提訴された ③ずさんな地番問題 ④全面的価格補償という名の強奪 ⑤話し合い解決を否定 ⑤「新しい成田空港構想」(成田空港会社)、「成田空港を核とした国際航空物流拠点機能強化について」(国土交通省)批判)した。
 すでに横堀の入口、小屋場(こやば)は第3滑走路工事のため木々が切られていた。学習会は、政府・空港会社の環境破壊、周辺住民の生存権破壊までして空港生き残りへと加速している姿を浮き彫りにした。逆に横堀農業研修センター、横堀鉄塔、案山子亭などの拠点によって空港会社の横暴なやり方を止めていることを明らかにしている。
 終了後、参加者全体で柳川秀夫さん宅を訪問し、壁画作業、横堀農業研修センター裁判の取り組みなどを報告した。(Y)



2024年9月1日日曜日

「新しい成田空港構想」を読む  空港生き残りで周辺住民が犠牲に

 成田空港会社田村明比古社長は7月3日、国土交通省を訪れ、再編内容をとりまとめた「新しい成田空港構想」報告書を提出した。

 構想の目玉は、3か所に分散した現行の旅客ターミナルを1か所に集約するワンターミナル化と、分散する貨物施設を1か所にまとめた新貨物地区の整備で、30年代前半の一部供用開始を目指す。
 報告書のイラストによると新ワンターミナルは横堀、木の根に造られる。新貨物地区は新ターミナルの北東、一鍬田(ひとくわだ・多古町)、中谷津(芝山町)に配置される。
 国際線旅客数は増加傾向ではあるものの、アジア圏の他空港の旅客数が大きく伸びており、旅客数ランキングでは2000年の8位から2019年の18位と徐々にランクを下げている。貨物は金額ベースで日本最大の貿易港であり、国内航空貨物の6割を扱っている。しかし、貨物においてもアジアや中東の空港に遅れをとり、やはり徐々に順位を落としている。
 成田空港が生き残るにはどうするのか。生産拠点の海外移転や人口減少で、日本発着の貨物(輸出・輸入)に頼っていては取扱量の増大は見込めない。旅客や貨物を増やすためには、ハブ空港となり、乗継客や継越貨物を取込まなければならない。そのために貨物地区は物流事業者が利用しやすい施設をつくるというのだ。さらに、隣接する多古町飯笹(鷹ノ巣)地区(70ha)に計画されている豪州グッドマングループの国際物流拠点との一体的運用も考え、建設中の圏央道に新たなインターチェンジを造ることも求めている。
 課題は、アクセス問題や人手不足、隣接地の農地転用規制など山積みだ。最大の課題は8000億円と試算された事業費。空港会社では調達できないため、新滑走路の整備と並ぶ国家プロジェクトとして国に頼りたいのだ。 報告書には「地域共生まちづくり」の項目もある。歴史的経緯から「空港周辺地域の開発は部分的なものにとどまってきた」「ビジネス街区」「人材確保のための教育施設や住宅街の整備の開発が大きく進展しない状況」と総括し、この地域が農村であり農業で生きてきたことを否定している。空港を中心とした空港のための人材・まちづくりを、行政と一体で進めるとしか読めない。
 熊谷千葉県知事は空港会社社長、自民党議員らと、7月29日首相官邸を訪ね岸田首相に要望書を提出した。要望書は、成田空港を核とした物流・産業機能の充実を求める内容で、国家戦略特区の活用も求めた。首相は「国家プロジェクトとして国際航空物流拠点の機能強化が図られるようにしっかりと対応したい」と述べ、8月にも国家戦略特区諮問会議を開いて議論する考えを示した。農地よりも物流が大事だと言っている(T)


2024年8月26日月曜日

9.21横堀を壁画でにぎやかに & 横堀農業研修センター裁判現地学習会

 横堀農業研修センターの裁判による破壊を許さない
ストップ温暖化!


日時 9月21日(土)午前10時「東成田」集合/午前・壁画作業
   現地学習会 午後1時~
      ①センター裁判報告
      ②空港機能拡大-第3滑走路建設の現状
場所 横堀農業研修センター

・会場への行き方/東成田駅地上 10時00分集合 迎えの車待機
 8:11発 京成上野 京成本線特急成田空港行→9:20着 京成成田 乗換
    京成東成田線 芝山千代田行 9:40発→9:40着 東成田

[学習会から参加]東成田駅地上 12時30分集合 迎えの車待機
 10:54発 京成上野 京成本線快速特急京成成田行→11:58着 京成成田 乗換
    京成東成田線 芝山千代田行 12:14発→12:20着 東成田
※車に乗る場合は連絡先まで連絡ください。

▼主催 横堀農業研修センター裁判を支える会、一般社団法人三里塚大地共有運動の会
 連絡先 東京都渋谷区初台1‐50‐4‐103 一般社団法人三里塚大地共有運動の会
 TEL03-3372-9408  daichikyoyu@sanrizuka.net
 郵便振替口座 00130-6-697201  
 口座名称 一般社団法人三里塚大地共有運動の会


▼成田国際空港会社は横堀農業研修センター(旧労農合宿所)の建物を撤去し、土地を強奪するための裁判を、三里塚芝山連合空港反対同盟と柳川秀夫さん(同盟代表世話人)ら共有者を被告として、昨年8月千葉地裁に提訴してきました。
 1月から始まった口頭弁論で、空港会社は被告側の反論・疑問に正面から答えることなく、第3滑走路建設に必要な土地だと、土地強奪を認める判決を求めています。
 11月11日の次回口頭弁論では、柳川秀夫さん、平野靖識さんの証人尋問が行われます。

 9月21日、横堀をにぎやかにする壁画運動と、1月からのセンター裁判の内容・争点について裁判を支える会事務局からの報告を受ける現地学習会を開催します。横堀現地に集まろう!

■横堀農業研修センター第4回裁判(口頭弁論)
11月11日(月)/千葉地方裁判所午後1時15分集合、整理券配布・午後1時30分(予定)、開廷午後1時45分/千葉地方裁判所601号法廷/柳川秀夫さん、平野靖識さんが証言


2024年7月23日火曜日

三里塚フィールドワーク2024

7月14日、三里塚フィールドワーク2024が行われた。主催は三里塚大地共有運動の会とセンター裁判を支える会。参加者はスタッフを含め33人。

午前9時半過ぎ、成田駅前を出発し、車内から東峰地区を見た後、横堀へ。
最初に横堀鉄塔へ。鉄塔、案山子亭、農民像、原勲さんの墓の説明の後、希望者は鉄塔に上って、空港建設の現状について説明を受けた。

次に昨年8月に土地取上・破壊裁判を起こされた横堀農業研修センター(旧・労農合宿所)へ。

平野靖識さん(三里塚歴史考証室)は「労農合宿所は三里塚闘争の中心の一つだった。
91~94年のシンポジウム・円卓会議で国・空港公団は今後空港建設であらゆる強制的手段を取らないと約束。土地収用の根拠になる事業認定を取り下げた。隅谷調査団最終所見では滑走路は合意を形成しながら建設するとされた。我々が合意しなければ建設はできない。

空港会社は、今回撤去を求めて裁判を起こしたが、理は我が方にあり。
空港公団は民事裁判で77年に大木よねさんの畑を取り上げた。このような民事裁判、検問など嫌がらせも『あらゆる強制的手段』に含まれる」




続いて、木の根ペンションに移動。有機野菜弁当の昼食をとった。
子どもの頃に泳いでいたプールを11年に復活させ、木の根ペンション・プールでのイベントを行っている大森武徳さんは「木の根イベントで生演奏の盆踊りを実現。木の根をきっかけに地域の輪が広がっている。若者がここにくれば、社会問題にふれるきっかけになっている。80年代の三里塚の姿と似ている。そういう人たちが集まることが維持活動につながっていく。
当時の若者たちは献身的な活動をしていた。どうやって農民たちを支援していくかを必死に考えながら、当時の現闘の人たちが都市と農村、生産と消費を結ぶとやっていったのを受け継いでいく。皆でイベントを作り、細く長く維持していく。15年後までに維持管理する若者を育てられたらと思う」

次に、柳川秀夫さん(三里塚芝山連合空港反対同盟代表世話人)を訪ね、話を伺った。
柳川さんは「百姓をやっているが、気温が高くて影響を受けている。
空港を拡張しようとしているが。生存に関係するような経済成長が続いている。その矛盾が出てきている。生存が脅かされていく。
田畑が空港会社に渡っている。原野に還るのなら反対しないが、コンクリートに変わる。非常に残念。
菱田地区では有機農業をやっているところは続いているが。山武農協千代田支所に出荷している農家は菱田地区で2軒。ここから見えるところが集団移転地で移転してくる人もいるが、多くは高齢者。
農業をする人がいなくなるのが、崩壊する全ての元。一方で滑走路を増やして発展しようとする。
横堀の私たちの土地、建物が取られようとしている。鉄塔の場所もますます大事になっていく。今後もがんばっていきたい」

第3滑走路計画でつぶされようとしている菱田地区へ。

大森万蔵さん(元辺田部落在住)を案内役に、反対同盟の中心だった辺田、中郷、中谷津、東をまわった。
辺田、中郷はB滑走路騒音地域となり、住居は90年代後半に移転。中谷津、東は第3滑走路で移転対象になる。
第3滑走路の高さは海抜40メートル。数十メートルの盛土が必要になり、中郷・東は滑走路として埋め立てられる。辺田の田畑は遊水地となり、水没する。
万蔵さんの話は、部落で決めると部落ぐるみで反対闘争を闘ってきた古村など、当時の闘争、反対同盟について当事者でないと分からない内容で好評だった。

続いて、第3滑走路北端の多古町一鍬田へ。
町が集団移転先を決め、移転が進んでいる。一鍬田と中郷は機能強化計画で貨物地区となる。無着成恭の寺として知られた福泉寺には、期限までに連絡がなければ無縁仏として改葬するという成田空港会社と一鍬田区長の改葬公告が貼ってあった。

最後に第3滑走路南側となる加茂へ。途中、第3滑走路用地との境となる圏央道の準備工事現場が見えた。
加茂は、731部隊・石井四郎の出身地として知られる。B滑走路で一部が移転。今回第3滑走路で再移転を含めて地区全体が移転を迫られる。
石井四郎実家跡近くにある普賢院は廃寺状態になっていた。
岩山記念館を遠望して、柳川さん、平野さんが証言する次回口頭弁論(11月11日)傍聴の呼びかけが行われ、空港2ビル駅で解散した。