2024年2月16日金曜日

4月7日 横堀農業研修センター(旧労農合宿所)裁判を支える東京集会

■日時 4月7日(日)午後1時開場、午後1時30分開始
■会場 東京・文京区民センター2A(春日駅)
■資料代 500円

2024年旗開き(横堀農業研修センター)

 ◇プログラム(変更の場合あり)

■映像上映

裁判報告 清井礼司弁護士

裁判について 柳川秀夫さん
 (三里塚芝山連合空港反対同盟)ほか:予定

対談 労農合宿所の始まりの物語
 鎌田慧さん×白川真澄さん

合宿所・横堀農業研修センターと三里塚/私たち
 大森武徳さん(三里塚物産)
 わくわくツアー・田んぼくらぶ
 たくあん運動

裁判支援の呼びかけ 裁判を支える会

第1回口頭弁論報告会

◆昨年8月、成田国際空港会社は横堀農業研修センター(旧労農合宿所)の建物を撤去し、土地を強奪する裁判を、三里塚芝山連合空港反対同盟(柳川秀夫代表世話人)と共有者(柳川さんら4人)を被告に千葉地裁に提訴してきました。
 成田空港が進める第3滑走路建設など機能強化計画で現空港と第3滑走路(C滑走路)をつなぐ誘導路の結節点の位置にあるのが横堀農業研修センターです。
 空港会社の裁判提訴は、93年旧運輸省・空港公団による「空港建設であらゆる強制的手段をとらない」という約束に反しています。
 空港会社は裁判で第3滑走路計画の中身にふれることなく、空港会社には賠償支払能力があり、研修センターの土地は必要不可欠だと、共有地の強制買収、40年以上占有してきた土地の明け渡し、建物撤去を求めています。訴状では、反対派はセンターを年1回しか使用していないという虚偽の主張を行っています。
 柳川秀夫さんは裁判第1回口頭弁論(1月29日)の陳述で「温暖化が問題になっているときに、土をひっぺ返して、なおさら温暖化に近づくようなことをなぜやるのか…反対同盟は空港会社のこのようなやり方を断じて認めることはできません。」と裁判提訴を批判しています。
 前回(2017年)の強制執行で横堀現闘本部を奪った空港会社は、今回の裁判では確定判決前の仮執行を求めるなど、強引かつ早期の強奪裁判決着を目指しています。
 旧労農合宿所は、政府が機動隊の暴力による滑走路1本の暫定開港を強行した前年=1977年5月に三里塚反対同盟、廃港要求宣言の会、三里塚闘争に連帯する会によって横堀の共有地に建てられ、三里塚に心を寄せる人々の支援と交流の場として長年利用されてきました。
 東京集会では、廃港要求宣言の会として労農合宿所開設を担った鎌田慧さんのお話、研修センターで続けられた運動の報告などから、三里塚連帯の歴史を共有し、裁判支援の運動を進めていきたいと思います。 (2024年1月)

主催 横堀農業研修センター(旧労農合宿所)裁判を支える会
連絡先:一般社団法人三里塚大地共有運動の会  東京都渋谷区初台1‐50‐4‐103 
                TEL03-3372-9408  kyoyu@sanrizuka.net

横堀農業研修センター(旧労農合宿所)裁判を支える会賛同の呼びかけ 

支える会呼びかけ人 柳川秀夫/鎌田慧/平野靖識/大森武徳/山口幸夫/白川真澄/高見圭司/中川憲一/野島美香/鈴村多賀志/渡邉充春/藤川泰志/根本博/山崎宏

賛同人 伊藤康也/伊東利一/岩見千丈/大杉美矢子/太田敏之/大戸良一/岡野純一/おかのまめ/小川幸子/笠原直子/加藤敬/加藤登/河合成彦/河口卓/菊池薫/北川靖一郎/北沢啓/木根輝雄/木村晋治/久下格/小泉英政/小松義久/佐藤隆/里見格二/重松朋宏/繁山達郎/篠崎勉/柴垣顕郎/渋谷けい子/杉原浩司/鈴木宏一/鈴木駿平/須田剛/関原靖郎/大道寺毅/高木久仁子/田中一昭/辻和夫/直井由美子/中路良一/中村勝己/中村光一/名古屋哲一/西村光子/林敏秋/福田茂/松丸健二/光本一郎/光吉準/宮崎良子/宮下智行/宮部彰/宮本修/茂住衛/森本浩文/谷島修一/山田雅美/山近勉/山辺一哉/吉田和雄/和田賢二/連帯社+非公表72人 (1月29日現在)

◇裁判への支援・カンパを
研修センター裁判を支える会への賛同 1口1000円
郵便振替口座 00130-6-697201  
       口座名称 一般社団法人三里塚大地共有運動の会
       ※通信欄に「支える会賛同又は裁判カンパ」と明記。氏名公表可か不可か記入ください。

裁判による横堀農業研修センターの破壊・土地強奪を許すな!
■第2回口頭弁論/4月22日(月)/開廷午後1時30分/千葉地裁601号法廷


2024年2月9日金曜日

横堀農業研修センター土地強奪・破壊裁判陳述書

 栁川秀夫  

 今般、成田空港会社は私たち三里塚芝山連合空港反対同盟(以下、反対同盟)および共有者4名に「申入書」(6月15日付)を送りつけてきました。

 それには「本書面到着後1か月以内に本件各建物等を収去して、下記土地を明け渡していただけない場合は、当社といたしましては、法的措置もやむを得ないものと考えております。」とありました。第3滑走路に必要な土地を手に入れるため、有無を言わせずに土地を取り上げるという恫喝そのものです。
 訴状では、原告は「政府全額出資(資本金1197億3680万円)の株式会社であり,被告栁川外3名に対する上記賠償額の全額を支払う能力を十分有している。」と述べています。
 訴状の理由として、主要な国際空港として成長し、これからも増大が見込まれる。
 そのため、空港拡大を図り機能強化(第3滑走路)の必要があるとしています。
 はたして機能強化のために明け渡せといわれる場所が決定的に阻んでおり、何としても収去が必要なのか、理由として不鮮明なところです。
 又、土地明け渡しの補償金額の提示により、収去という最終の道を示した一方的通告であります。
 空港問題の歴史を遡るまでもなく、又、ウクライナ、パレスチナ等での事態でも明らかなように強行手段は必ず反撥があり、不幸なことが伴うものです。
 時の流れとして文明はそのような蛮行を超えなければならないと思います。
 三里塚では、1966年の閣議決定後、「国策」として地元の農民・住民の意志を国家権力・警察機動隊の暴力で抑え込み、空港建設を推し進められてきました。位置の決定から建設、開港まで全ての過程でこのようなことが行われてきました。
 一坪共有運動は強権的な空港建設に反対する取り組みとして始まり、旧労農合宿所は三里塚に心を寄せる人々が集う場として1977年から長年活用されてきました。
 政府・旧空港公団は1993年の公開シンポジウムで、それまでのやり方が誤りであったと謝罪し、「今後強権的な手段は用いない。話し合いによる解決をはかる」と約束しました。約束に従って、土地強制収用の根拠となる事業認定を旧運輸省は取り下げました。
 ならば、今回のような土地明けわたし、建物撤去の裁判は起こされてならないはずです。
 私たち反対同盟は、1991年から1993年の政府及び新東京国際空港公団(現・成田国際空港株式会社)とのシンポジウムで、地球的課題として持続可能なあり方を提案して、空港という巨大開発が問題ではないかと問題提起をしてきました。
 巨大開発の問題は、地球の人類の生存、地球全体の生存に関わるところまで事態は深刻化しています。私たちの考え方としては、腹八分をものさしとした社会をきちんと考えなければならないということです。温暖化が問題になっているときに、土をひっぺ返して、なおさら温暖化に近づくようなことをなぜやるのかと言わざるを得ません。横堀研修センターの周辺がまがりなりも樹木が繁り自然の状態を維持できていたのも、私たちが横堀農業研修センターと共有地が守ってきたからに他なりません。1966年より57年間守られてきた土地が蛮行の対象になろうとしています。
 畑で農作業をしていると変化がよく分かります。昨年は雨が降らない日々が何カ月も続き、雨となるととんでもない大雨が降りました。今や世界中、人類の生存にかかわる事態になっており、これをどうするのかが地球の課題になっています。
 更に緑の大地をひきはがし、コンクリートで固めようとすることはあらゆる意味で大罪です。
 それなのに、空港をもっと巨大化させ、谷津や田んぼを埋め、コンクリートで固めようとしている。これは今の時代の要請に合致することではありません。
 反対同盟は空港会社のこのようなやり方を断じて認めることはできません。
 私たちはこのような観点から、横堀農業研修センターの土地の取り上げ、建物の撤去には反対し、空港会社の訴えの却下を求めるものです。
 2024年1月29日


2024年2月3日土曜日

横堀農業研修センター裁判第1回口頭弁論傍聴行動報告

1月29日、横堀農業研修センター裁判第1回口頭弁論傍聴行動が行われた。

横堀農業研修センター裁判を支える会では開廷前、千葉県庁前で反対同盟旗と横断幕を広げて、裁判支援と傍聴を訴える宣伝活動を行った。

千葉地裁では所持品検査が行われ、601号法廷ある6階廊下で整理券配布、傍聴券への引換が行われ、40人弱が601号法廷に入った。
15時過ぎに開廷し、提出されている原告・成田空港会社の訴状と被告(三里塚反対同盟と共有者4人)の答弁書・証拠説明書について裁判官から確認。
被告席(傍聴席から右手)には清井礼司弁護士、被告の柳川秀夫さん、佐藤幸子さん。反対側に原告空港会社代理人。
被告の答弁書と柳川さんの陳述書を読み上げたとする手続きがとられ、裁判官から両者の主張についての「主張整理メモ」が出され、次回口頭弁論について確認し、裁判は終了。


閉廷後、裁判報告集会。

清井弁護士が裁判について説明。「裁判所が主張整理メモを出してきた。裁判所も図面がよく分からないと原告側に指摘していた。分からない点があれば強制執行はできない。できない余地が残る。」

柳川さんの陳述書の読み上げに続いて、清井弁護士は次回以降、柳川さん、平野靖識さん、田村明比古成田空港社長の3人を証人申請したことを報告。
平野さんは「この裁判はあらゆる強制的手段を取らないという約束に反している。自信を持って闘いましょう」

被告の佐藤さんは「ひょんなことから被告になって非常に光栄です。年齢は年齢だが、私なりに合宿所や三里塚にかけた思いを出していきたい。ご支援のほどをお願いします」
裁判についての質問と清井さんの説明の後、支える呼びかけ人から中川憲一さん、関西の渡辺充春さんが発言。
元連帯する会の柘植洋三さんは「合宿所をつくるとき、前田俊彦さん、吉川勇一さんが現地に行って、権利を主張できる場所はここだと決めた。労農合宿所の価値は党派に限定せず、誰でも受け入れたこと。合宿所がどこか単独の持ち物だったら、今日のように人々が集まることにはならなかった。運動体としての大事な価値」
田んぼくらぶから鈴村多賀志さんが発言。
最後に4月7日の裁判を支える東京集会(会場未定)、4月22日第2回口頭弁論傍聴への呼びかけが行われた。