11月11日、横堀農業研修センター第4回裁判傍聴行動が行われた。この日は柳川秀夫さん(被告)、平野靖識さん(三里塚歴史考証室)の証人尋問が行われた。
裁判前、横堀農業研修センター裁判を支える会は千葉県庁前での街頭宣伝を20人近くで行った。傍聴呼びかけチラシはなくなった。
千葉地裁601号法廷のある6階廊下で15分前に整理券配布、10分前に傍聴券への引換が行われ、被告側の傍聴は40人。
証人尋問で平野靖識さんは、提出している陳述書に沿って陳述。歴史考証室の活動。平野さんの生い立ち(中国遼寧省生まれ)、69年3月に三里塚に来て何をやろうと思ったか。大木よねさんのこと。シンポ・円卓会議で何をやったか。シンポ・円卓の結論は何であったか。2005年の空港会社黒野社長の東峰地区への謝罪とは何か。研修センターを通る誘導路計画が変遷していること。研修センターの土地の強制撤去に緊急性があるのか。
空港会社の弁護士は反対尋問で研修センターの使用状況などについて質問。
横堀農業研修センターはあそこに残らなければならない。乱暴な取り上げ方をしてはならない。どのような場合でも強制的手段をとるべきでないという平野さんの思いが伝わってきた。
柳川さんは被告本人尋問で、陳述書に沿って空港反対闘争、反対同盟、青年行動隊と自身の関わり。一坪共有運動と農業研修センター、有機農法・産直運動への取り組みから見えてきたもの。巨大開発より、天道の下で家族が営々と生活していることが大事と身に染みている。気候変動を抑えるために自然を壊すことは極力抑えていく。1000町歩も空港を拡張するのは大変なことという点について述べた。
一坪共有地はいつ返すのかという空港会社は、土地を奪って空港をつくることしか考えていない。
住んでいる人がいなくなっても何代にもわたって生き続けられるのが大事。敷地内でも緑の場所があってもいいじゃないですかという柳川さんが日頃言っている問いかけに耳を傾けるべきではないか。
閉廷後、千葉県教育会館で裁判報告集会を開催。43人が参加。
柳川さんは「ご苦労様でした。裁判なんかやりたくないけれども、あの場所が裁判でとられようとしているのは事実。来年にも裁判が終わったらどうなるのか。放っておけない」
平野さんは「最近空港会社はシンポ・円卓会議で約束した『空港建設にあらゆる強制的手段はとらない』の『あらゆる手段』に民事裁判は含まれないと主張。裁判所もそれを認めている。『あらゆる』には行政代執行以外も含まれることを今日は強調した」
清井弁護士は「今日の証言で話しきれなかったところは追加の準備書面で出し、反論していく」
元合宿所常駐者で被告の吉澤茂さんは「合宿所を去って25年。ここに来るのが精一杯。複雑な心境で当時の気持ちと現在は乖離があるが、思いだけでやってきた」
元合宿所常駐者で被告の佐藤幸子さんは「毎回裁判では学び直しがある。今回は大木よねさん。今日も学ばせてもらった。柳川さんの土地にかけた思いを久しぶりに聞いた。ここに来ると、ぶれないで原点に立とうぜという励ましをもらう」
壁画の絵を描いたおかのまめさん、関西の渡邉充春さん、中川憲一さん(管制塔被告団)が発言。
次回は2月17日13時45分。千葉地裁601号。
12月15日は三里塚大地共有運動の会総会。1月12日には旗開き(横堀農業研修センター)と東峰現地行動が予定されている。
0 件のコメント:
コメントを投稿